超能力アクションゲーム・Control雑感

空中浮遊したさに気にはなっていたが、去年の暮れに日本語字幕版が発売されたということで、このタイミングでDLしてプレイしてみた。

 

controlgame.marv.jp 

このゲームはストーリーを楽しむものなのだろうと勝手に思い込んでいたのだが、やってみると戦闘でなかなか歯ごたえがある局面が多く、どうやら開発者的にも戦闘メインのゲームだという認識らしい。

 

序盤は使える超能力が結構限られており、ヒスに侵されたレンジャー相手にシンプルな銃撃戦を繰り広げるだけで、正直なところ単調な戦闘の連続という感じだった。ところがどっこい、投擲で無双できるようになってから、バーンと爽快感が増し、さらに空中浮遊できるようになってからは、全能感と超自然感に満たされながら、より戦略的にバトルできるようになり、最高になった。

とはいえ、超能力さえ使っておけば、たやすく戦闘に勝てるかというと、そうでもない。というのも、ジェシーがとにかく打たれ弱いのだ。ちょっとでも油断しようものなら、すぐにキルされるし、奇襲をかけられ、3秒でゲームオーバーになってしまったことも一度や二度ではなかった。

Controlではミッションをこなすことで、能力ポイントを受け取れるのだが、メインミッションを進める前に、きちんとサイドミッションをこなして、地道に能力を上げるというガラにもないことをやってしまった。基本的にサイドミッションとかパスするライトゲーマーなのに。

 

ストーリー的には、子供の頃に弟が連れ去られた事件の真相を探るべく、ジェシー・フェイデンが連邦管理局に潜り込むというのがあらすじであるが、グイグイ引きつけられるような感じで展開していくわけではない。 

しかし、凝った装置と小道具により作り出されている、独特のSCP的な世界観はなかなかに味わい深い。連邦管理局のはずなのに、なぜかちょいちょい出現する場末のモーテル。超常現象を引き起こし、ビューロの職員の悩みの種となっているパワーオブジェクトたち。道中いたるところで収集できる資料もSCP的な黒塗りがなされている。

正直、最初は「よくわかんねえ...」という感じだったが、進むにつれて徐々に味が分かってきて、中盤の冷蔵庫の話とかもすごい楽しめた。

 

システム面を含め、日本語字幕はお世辞にも品質は高くない。

ところどころ明らかな誤字があったし、マンツーマンで会話しているにもかかわらず、NPCがバックグラウンドで話している字幕が割り込んできたりすることもあった。日本語版発売はスケジュールも押していたとは聞いていたので、ある程度覚悟はしていたが、そこはもう少し頑張ってほしかった。

字幕とはあまり関係ないが、アーティの北欧訛りの英語はControlの独特の雰囲気に8割くらい寄与しているので、これは吹き替えしたらアカンやつです。

 

あと、おそらく映像表現は映画で使われるような技法をふんだん使ってるっぽい雰囲気で、相当高いレベルにあるはず。ここもControlの注目ポイントなのだと思いますが、技法論についてはなんも言えねえので、実際にプレイして見てみるのがよいでしょう。