Shadow Tacticsという死にゲー

一体、何回死んだだろうか。

バレないと思って脇を横切ろうとしたところを発見され、なぶり殺しにされる。
見られてないと高をくくってやった殺しを目撃され、逆襲を受ける。
気づきもしなかった町人にチクられて、思わぬリンチを食らう。

数えきれないほど赤に染まった画面を見た。

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とはいえ、このゲームは、そこまで「死」を引きずらない。
それは、見た目に反して、このゲームがパズルゲームに近いからなのだと思う。

このゲームを進めるには、目の前の敵を殺すか、タイミングよく脇をすり抜けるか、どちらかである。
多くの場面で「殺す」ことを選択しなければならないが、目の前の殺すべき敵は必ず別の敵が見ている。
目の前の敵を殺すには、まず彼を視界にとらえている別の敵を殺す必要がある。
その別の敵を殺すには、彼を視界にとらえているまた別の敵を...

このゲームのパズルとは、このような認知ゾーンの依存関係を解きほぐしていくパズルである。

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ただ、本当にこのゲームがドライなパズルでしかなかったとしたら、すぐに飽きてしまっただろう。
なかなか飽きが来ないのは、各ダンジョンがリアルに江戸時代を再現しているからだと思う。

雪で白んだ屋敷町、雨の陰鬱な農村、紅葉鮮やかな城下町、緑豊かな山中の寺。
四季折々のダンジョンがプレイヤーを待ち受ける。
ダンジョン内のオブジェクトは一つ一つがきめ細やかで、非常に再現性が高い。
思わず見入ってしまう時もある。

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このような画像だけを見て始めたりすると、最初はこのゲームの本質がパズルにあるとは思わない。
ましてや、ステルスなどという紹介でMGSを頭に思い浮かべながら、このゲームを始めた自分みたいなプレイヤーは。

しかし、最初のダンジョン、自軍支援のための城下町潜入プロジェクトですぐに気づくことになるだろう。 初っ端から何度も何度も死ぬ羽目になるのだから。そして、ゲームを進めるごとにそのパズルの難易度は上がっていく。

本当にこれクリアできるのかと思う場面が何度もあり、諦めてしまいそうになるが、寝て起きると、解決策が閃いてクリアできたりする。そういう試行錯誤を繰り返しつつ、オレは今日も江戸時代パズルに立ち向かっていく...